21/03/2024
2023年度体験活動プログラムNO.34
体験活動について、参加者からの報告をお伝えします。
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A30「伝統工芸木炭生産技術保存会とともに伝統工芸に必要な駿河炭を焼く」
日本刀の制作では、鎺(はばき)などの金属部分を磨き上げる工程の中で、「駿河炭」という研磨炭が使われています。そして、岡山県鏡野町で作られている駿河炭には、東大の樹芸研究所が育てているアブラギリが使用されています。このプログラムでは、3泊4日で岡山を訪れ、実際に研磨炭を窯で焼く体験をしながら、伝統工芸の保護や人と林業の関わりについて考えを巡らせました。
1日目には、長船で、日本刀に込められた技術や製法を学び、自分の手で研磨炭を使って真鍮板の表面を磨きました。 2日目から、鏡野町の窯で炭焼きをしました。(窯に入り、木材並べから、一晩あけて窯出し、検品まで)
ずっしりとした木材を窯に並べたり、重い火かき棒でまだ赤い炭を取り出して灰をかけて冷ましたりする作業は、私たちには少し大変でした。しかし、職人の皆さんは、手際よく隙間なく木材を窯に並べ、立ち上る煙の色から窯内部の温度の上がり具合を読み取っていました。労力を惜しみ無くかけて、高品質な研磨炭を作情熱が伝わってきました。ひびなく十分な大きさで柔らかく焼きあがった合格品は、職人さんの基準では、4キロ中1キロのみでした。
研磨炭は、生産者も少なく、生産量も多くありません。そんな中で伝統工芸木炭生産技術保存会の皆さんは、炭焼き窯を作り、アブラギリの植林も行い、炭の製作を行っています。私は、刀の製作過程を知ることで、初めて研磨炭のことを知りましたが、これはまだ、ほんの一部の要素に過ぎません。一本の日本刀製作には、たくさんの技術、道具、さらにそれぞれの道具を作るための材料や技術が必要です。製作に必要な技術の継承も不可欠です。 伝統工芸品を守るということは、多くの人々の努力と情熱があってようやく成り立つものだということを学びました。
3日目の夜の宴会では、地元の方々と林業について語り合うことができました。実際に従事する方々から見た、政策と実地課題のギャップも知りました。
温かい皆さんから、人との繋がりの大切さを実感することもできました。こだわりを持って炭を焼き、刀を作る職人さん全員の生き生きとした姿が印象的でした。ありがとうございました!