13/03/2016
質疑応答コーナー
MRT未参加の学生からもらった質問に、参加者が回答します。
今回は1年生の未参加学生から「1年生からMRTに参加するメリットは??」という質問をもらいました。
回答者は3解剖の新6年生、遠山友希君です。
管理者の毛塚の予想をはるかに超えた、しっかりとした回答をもらえました。
・1年生からMRTに所属するメリット
やはり、目先のメリットとしては、1年生の勉強に役立つところがメリットと言えるでしょう。
1年の頃は丁度分子生物学を勉強し始める時期だと思います。この分子生物学を皮切りに医学の勉強がスタートするわけです。しかし、多くの人は高校まで分子生物学をしっかり勉強したことはないはずですから、とっつきにくく、理解が難しいものです。一方、基礎医学の教室で行われる実験は、多くはこの分子生物学の理論を前提とした実験でして、その実験の内容は分子生物学に直結します。つまり、分子生物学を理解していなければ、目の前で行っている実験の意味が理解できません。従って、実験を通して分子生物学を勉強すれば、具体的なイメージも湧きやすいですし、理解が難しい分子生物学をスムーズに理解できるようになるのではないかと思います。
ここからは、医学生の自分が発言するには極めて痴がましいことかもしれませんが、自分自身の戒めのために考えていたことを述べます。
比較的時間の余裕のある時期に研究をできることは大きなアドバンテージになると思います。理系の大学学部では学生のうちに研究をする機会があるようですが、今のところ医学部にはそのような制度はなく、むしろ、医師不足とも関連や国際基準に準拠した医師を育成するために医学部自体が職業訓練学校化する傾向が強まっているそうです。つまり、他の理系の学部の人達よりも医学部の学生は研究をする立ち位置としては、他の学部の人達に大きな遅れを取ることになり不利になるのです。研究者として他の学部の人達と渡り合うために、早くから研究活動の素養を身につけることは大切なことだと思います。
研究医とならなかったとしても、臨床医として生きていく上でも大切なことが研究活動には秘められている思います。突然ですが、昨年からいよいよ日本は人口減少時代に突入しました。この統計から推定するに、私たちが現役の医師として活躍する頃には必ず医師過剰時代がやって参ります。また、おそらく人工知能・ロボットが発達した社会に変貌するでしょう。その時代において、ガイドラインに則った機械的なことのみを生業としている医師(例えば、心臓カテーテル治療をのみを専門とする医師など。おそらく人工知能・ロボットに取って代わられるでしょう)は必ずしも必要とされなくなります。そのような、流動性の高い混沌とした時代においては、やはり、自ら考え、新しい発想をしていく人達が求められます。きっとその時には、医者であっても研究者の発想は重要になってくるのではないかと思います。
神経分子標的学(第3解剖)
新6年生 遠山友希