30/03/2026
<研究結果のご報告>
2025年度の研究報告から、「口腔の健康と高齢期の体重減少の関連」についてご紹介します(Takehara et al. Journal of Oral Rehabilitation. 2025;52:169-180.)。
ダイエットをしていないのに、体重が減ったという経験はないでしょうか。高齢期の体重減少は、健康上の大きな問題として近年注目されています。多くの研究から、体重の減少は高齢者の体力低下や病気のなりやすさなど、健康状態の悪化と深く関係していることが示されています。
そこで私たちは、高齢期における体重減少に関連する因子の一つとして「口腔の健康状態」に注目し、歯の本数、喫煙習慣などと過去1年間の体重減少の関連を調べました。調査対象は、2012 年から2014 年に実施された「うおぬま地方の健康調査」の初回調査に参加された65歳以上の方のうち、前年度にBMI[kg/m2]が18.5以上25未満であった2,381名です。解析の結果、体重減少に関連する因子は男性と女性で異なることが分かりました。女性では、自分の歯の本数が少ないほど、また現在喫煙している人ほど、体重減少していました。一方、男性では、現在喫煙している人や過去に喫煙した人で体重減少していましたが、歯の本数とは関連がみられませんでした。今回は初回調査のみの結果のため因果関係はわかりませんが、高齢期の体重減少には、お口の健康状態や喫煙習慣が関連する可能性が示されました。
Background and Objectives Weight loss is a critical health issue among the older population. This study aimed to explore the association between weight loss and oral health in older adults. Method...