13/12/2022
大分大学と大分県は、2021年度より「大分県地域共生社会の実現に向けた実務者ネットワーク会議構築事業」として、地域共生社会の実現に向けて、多世代交流や住民相互の支え合い活動の促進や、包括的支援体制を構築する市町村を支援する取組を開始しました。
今後、事業の一環として、大分大学福祉健康科学部の学生が多世代交流事業への取組を取材し、その内容を記事にして掲載したいと思います。
今回は、その第1回目として別府市の立命館アジア太平洋大学(APU)の学生が運営をしている子ども食堂「灯(ともしび)」へ取材にうかがいました。どうぞ、ご覧ください!
■多世代交流活動への取材 #1 子ども食堂「灯(ともしび)」への取材
取材日:2022年11月6日(日)
文責:明徳真愛子、矢野彩菜(福祉健康科学部社会福祉実践コース2年生)
■ 地元大学の学生が主体となり自治会や地域の協力を得て運営
11月6日(日)、別府市の立命館アジア太平洋大学(APU)の学生が運営をしている子ども食堂「灯(ともしび)」に、お手伝いスタッフとして参加しました。「灯」は、心がぽっと明るくなるような場所にしたい、学校という限られた場所ではスポットが当たらない人にも当たるような場所にしたい、子どもたちが自分の強みを生かしてみんなが明るくなれるようにと名付けられたそうです。会場は「亀川」の由来となった由緒ある場所で、生まれ育った人たちの幼少期の遊び場だそうです。当日のスタッフは、コアメンバー4名、ボランティア3名と自治会長を含む8名で、参加者は5歳~小学2年生の5人、保護者が公民館まで送り迎えしていました。
■ 遊びをつくりだす子どもたち
子どもたちと様々な遊びをすることで、大人になって忘れていた「子どもの視点」「楽しい、面白い」を再体験できました。
カードゲームや縄跳び、お絵かきなどの様々な遊びをする中、一番長い時間遊んだ遊びは「遺跡発掘」でした。子ども食堂兼公民館の外の亀の甲公園には水が抜かれた池があり、底にはたくさんの小石が敷き詰められています。一人のこどもが、その中から珍しい模様の石碑のかけらのようなものを発見すると、「こっちにまだあるかも」「こうやって見つけるよ」と探し方を教えあいながら、皆で石碑のかけらを探し続けました。しばらくすると、誰かが「公民館に飾ってある絵と遺跡が同じ柄だ」ということを発見し、それを見ながらくっつけてみると、数個がつながりました。子どもたちも私自身もすごく興奮して、「すごい!もっと見つけよう」とみんなで宝探しをしました。また、見つけたお金を洗ったり、遺跡の像を磨いたりして綺麗になるのが面白くて、「神様喜ぶね」とみんなで協力して掃除のような遊びもしました。子どもたちが見つけてつくり出した遊びを一緒にすることがとても新鮮で楽しかったです。
そして、子どもたちと同じ目線に立つことが子どもとの関係づくりにおいて重要であると再認識しました。同時に、お互いの行動を見守って気持ちを察するだけでなく、できるだけお互いの気持ちを言語化することで、子どもと対等な関係づくりができるのではないかと思いました。
■ 肯定する場、支えになる場、視野が広まる場、自分を表現できる場
当日参加して気がついたことは、灯が目指す「肯定する場、支えになる場、視野が広まる場、自分を表現できる場」に基づいたスタッフの行動と子どもの応答の様子です。
スタッフは子ども一人一人を気にかけ、孤立しないようにみんなで遊べるように配慮していて、それが良い雰囲気につながっていました。また、スタッフ自身の価値観を押し付けたり、子どもの意見を正面から否定しないよう気を付けていました。遊びの時間は、決まったレクリエーションをするのではなく、対話したり見守る中で、子どもたちがやりたいことができるようになっていました。自由に過ごすことはリスクがつきものですが、けがに発展しないように気を付けられており、安全な環境と否定されないという安心感が、子どもたちがありのままの自分でいられるということにつながっていると感じました。
子どもたちは目の前にあるものから遊び方を考え、自分の気持ちが盛り上がる経験をすることや、「こうやって見つけるよ」「一緒にやろう」「すごい!」「楽しいね」と他の参加者やスタッフと交流していました。このような経験は、子どもの視野の広がりや自分を表現する機会になっていると感じました。
■ 生まれたてのサードプレイス
子どもたちが帰宅した後に、学生と会場を提供している自治会長さんとで「ふりかえり会」を開催し、目標の再確認をしました。自分と同じ学生が明確な目標をもって活動をしていて、地域に支えられながら「第三の居場所」が生まれていることを目の当たりにし、灯のように子どもたちにとってのサードプレイスが多くある社会づくりに貢献したいと強く思いました。そのためにも、子どもたちと関われる機会に積極的に参加しようと考えています。
灯の活動は始まって1ヶ月ですが、地域から食材や寄付などが集まり、毎週日曜日に定期開催しています。活動を見守る自治会長は「呼びかけをしているが子どもを集めるのが難しい」とおしゃっていて、興味があればぜひ一度「ともしび」に参加してほしいと思いました。
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灯の一日
9:15- スタッフ集合、調理開始
9:30- 運営メンバーのみミーティング(時間帯確認、注意時効、役割確認)
9:45- スタッフ全体(運営メンバー、お手伝いスタッフ)のミーティング
10:00- OPEN・受付・遊びの時間
おはようと声をかけ、公民館の中と亀の甲公園を行き来しながら思い思いに遊び始める。
縄跳びでどちらが多く飛べるか競争、バトミントンを特別ルールで勝負、水を抜いた池の底で宝探しなど…
自治会の「わたがし機」をお借りして、わたがしのおやつタイム。
12:00- お昼ご飯
おにぎり・照り焼きチキン・なすび・味噌汁・柿で秋を感じるメニュー
全員でテーブルを囲み楽しく話をしながら完食
12:40- 遊びの時間
お絵描きや鬼ごっこ、午前中の続きで宝探しなど…
14:00- CLOSE 保護者のお迎え
「まだいたい」「まだ遊ぶ」とまだ帰りたくない様子
14:10- 片つけ、清掃、スタッフ全員でふりかえり会
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