13/03/2019
埼玉大学教養学部グローバル・ガバナンス専修 「開発学演習(担当教員:近藤)」で今年度も海外現地調査を行いました。今年度は、2015年に大きな地震が発生したネパールにて「震災とジェンダー」をテーマに掲げ、2月末の約1週間、学生6名で調査を行いました。
ネパールは過去大きな地震で被災した経験がありますが、ネパール政府や国民の耐震や防災意識は低く、2015年の地震でも甚大な被害を受けました。ネパールの一般的な建物はレンガを積み上げただけの簡素なものが多いため、そうした建物の多くが倒壊し犠牲になった人も多かったようです。さらに震源地が農村部であったことから、道路が寸断されたりし、震災後しばらく孤立した地域も少なくはありませんでした。また以前から問題であった人身売買も震災後に増加しました。またネパールでは宗教文化的に「女性の月経は不浄である」と考える習慣(チャウパディ)があり、月経中の女性は隔離されたり食事を作れなかったりという現状があります。
今回の調査では、震災復興、女性のエンパワーメント、教育、水道等の保健衛生、児童婚、チャウパティについてを中心にプロジェクト機関への訪問、プロジェクトサイトの見学を通し、支援者・被支援者双方へのインタビューを行いました。私たちが訪れた地域ではチャウパティの文化はありませんでしたがやはり女性は月経中食事を作らないことが普通だということでした。しかし首都カトマンズでは、不浄だからではなく月経中の女性を労っているが故の習慣であるという話も聞きました。またネパールの国としてはジェンダー平等の動きが近年強まっており国の機関として女性・子供・福祉省(Ministry of Women, Children and Social Welfare)が設置されたそうです。
テーマと訪問国の設定、訪問団体の決定、現地でのスケジュールに至るまで学生主体で計画を立てて行いました。訪問させていただいたICA JAPAN、Peace Winds Japan、パタンジャリ孤児院、ルンタプロジェクト、Shakti Samuha、Shakti Milan Samaj、FIDR、JICAの各機関には多大なご厚意をいただきました。ありがとうございました。現地での農村をはじめとする被災地及び支援地の見学を通してネパールの都市部、農村部双方での被災・復興の現状や人身売買が依然として大きな問題となっていること、その被害者となっている若い女性が多くいることを自分の目で見て学び、今後の学習に対して意欲が高まりました。また埼玉大学教養学部からは、渡航費の一部を補助していただきました。皆様にお礼申し上げます。