29/05/2026
【プレスリリース】📗浸透圧・粘度・リンパ節サイズから最適なリンパ行性薬物送達法 (LDDS)を予測 ―AI×数理モデルで治療戦略に沿ったリンパ節治療を―
抗がん剤をセンチネルリンパ節に直接投与し、下流のリンパ節へと送達するリンパ行性薬物送達法(lymphatic drug delivery system:LDDS)では、使用する溶媒の物理化学的特性、すなわち浸透圧と粘度の最適化が不可欠です。
しかしながら、薬剤の浸透圧や粘度、リンパ節サイズなど複数の因子が複雑に関与するため、これまでは経験則に基づく製剤設計が中心でした。
東北大学大学院医工学研究科の小玉哲也教授、宮崎黎飛大学院生、同大学院歯学研究科のAriunbuyan Sukhbaatar助教、岩手医科大学の片桐克典准教授らの研究グループは、リンパ節内に投与した薬剤の時間変化を数理モデルとして確立し、AIと統合した解析基盤を構築しました。これにより、浸透圧・粘度・リンパ節サイズの組み合わせから、薬剤のリンパ節での貯留性と下流リンパ節への送達効率を予測できるようになりました。さらに、ヒト臨床データと実験動物を用いた本モデルを比較した結果、本基盤がヒトにおけるリンパの流れの説明にも応用できる可能性を見出しました。
本研究成果は、AIと数理モデルを融合するLDDSの新たな個別化医療の設計基盤となります。
本成果は、2026年5月12日付で国際学術雑誌Journal of Controlled Release(電子版)に掲載されました。
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