14/04/2026
今日のジャーナルクラブでは以下の論文を読みました。
Neural Signatures of Value Comparison in Human Cingulate Cortex during Decisions Requiring an Effort-Reward Trade-off
Miriam C. Klein-Flügge, Steven W. Kennerley, Karl Friston and Sven Bestmann
Journal of Neuroscience 28 September 2016, 36 (39) 10002-10015; https://doi.org/10.1523/JNEUROSCI.0292-16.2016
何かを選ぶという意思決定では、得られる報酬と、それに伴うコストを天秤に掛けて、報酬を最大化し、かつコストを最小化するように「うまくやる」ことが求められるのですが、ここでコストが、身体的な努力やエネルギー消費を伴う、いわゆる「運動コスト」の場合、単なる認知的なコストと比較して、異なる脳部位で報酬と運動コストの比較が行われているのか?という問題を問うた論文です。
結果として、身体運動の計画に関与する補足運動野と腹側前帯状回皮質を含む領域が、報酬と運動コストの比較に選択的に関与しており、先行研究で報告のあった、運動コストではないタイプのコストと報酬の比較をしていた腹内側前頭前野とは、異なる脳部位であったということがわかりました。
fMRIデータを実験変数で説明するために、実験課題がよく練られて設計されており、非常に勉強になりました。
私どもは、スポーツ外傷の発生過程で、スポーツでの競技的価値と運動コストが衝突し、妥当ではない意思決定が成されたときに、怪我のリスクが高まると睨んでおります。今回のような精緻に設計された生理学研究を、全身粗大運動の研究と接続することで、より説得力のあるスポーツ外傷メカニズムの解明につなげたいと考えています。
Integrating costs and benefits is crucial for optimal decision-making. Although much is known about decisions that involve outcome-related costs (e.g., delay, risk), many of our choices are attached to actions and require an evaluation of the associated motor costs. Yet how the brain incorporates mo...